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個人対象のデザイン受注・誕生秘話 PART2 [デザイン]


■デザイン要素の強い個人史を創る
果たして、この集めた情報をどんな体裁でどんなまとめ方にしようか、「父のルーツを文章で綴る」、「私小説にする」、「写真入りの家系図を作る」、これではよくある自分史だったりで何かつまらない。幸いにも私は長年、グラッフィックデザインという仕事をしている。デザインという視点で、このようなテーマを補うことはできないだろうかと頭を捻る。結果、雑誌の記事風にかつデザイン的にも美しさのある体裁で、我が父母を中心とした「ファミリー・ヒストリー」を編集・デザインすることにしたのだった。

この制作を進行しながら、思いつく点がいくつかあったのだ。
世間でよく言われる、人間は誰でもその生き様は興味深く素晴らしい。にもかかわらず、そのほとんどがその人となりや史実を残していない現実、みんながこのようなものを記録しておくことの大切さを感じると同時に、なんとかする方法はないものかと頭を過る。
世はまさにパソコン時代。携帯、デジカメは誰もが持っている。しかし、その何パーセントが自分たちの歩みを、しっかりとわかりやすく記録し残せているのだろうか。パソコンでインターネットに頼り自分の手でノートやメモをとらなくなる、手紙ではなくメールのやりとり、そのメールはほとんどがいずれ消滅させてしまうのだろう。故に以前と違って、人からの手紙も手元に残るものがなくなってしまう。デジカメや携帯で、写真は沢山撮るものの、余りにも有りすぎて整理できなくなってしまう。情報時代といっても、個人レベルではなんら情報整理・管理ができていないのが現実ではないだろうか。

一般の人達が自分のことであっても、編集者のようにパソコンを使ってコツコツと器用に文章を作り、写真を組み入れてレイアウトしてゆくことはとても難しいとも思う。そうだ、我々プロのクリエーターがなんとかしなければ。
【続く】


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