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バリで摩訶不思議な出来事に遭遇 PART1 [バリ]


これはイラストレーターの友人二人でバリに行ったときの出来事だ。この友人はバリが始めて、私がガイドするという旅行だった。
摩訶不思議といっても、バリ特有の白魔術、黒魔術とかの話しではない。
ガルーダ・インドネシアでフライト、バリ到着は夜。着いた翌日早々、ヌサドゥアのメリア・バリのプライベートビーチを抜け、バリの友人達が待つパブリックビーチへ。イラストレータのK.Yは遠浅の青い海で一人ハシャギ回り、自分はかのバリニーズ達とたわいのない話しをしていた時だった。

突然、遠くからK.Yが「やっちゃったよ」となさけなく叫ぶ声。自分達がいる木陰の方へ青い海から真っ白い砂浜を、まだ日焼けしていない白い顔を青くして片足を引きずり引きずりはい上がって来た。
「クソッー、ウニを思いきり踏んじゃったよ」
痛みに堪えながえらつぶやいた。彼の田舎は海も近く、棘のささる恐さはよく知っていた。足の裏を見ると紫ウニの長い棘が数本かなり深くまでめり込んでいた。周りのバリニーズ達も全員覗き込んでくる。
“あーあ、来た早々なのに、この旅行はこれで終わりだ”と私は内心つぶやいていた。

「とりあえず棘を抜こう」友人のスッサーナに棘を抜くための針のようなものはないかと尋ねてみる。女達4、5人がバリ語で何やら話しあったかと思うと、二人の女が何処かへと駆け出して行った。残ったロマーナ達は棘の刺さった足の裏を見ながら、眉をしかめ「そのまま何もするな」というような言葉とゼスチァーをしている。
本人も自分も困惑顔。私は応急処置をしたらホテルに戻って、近くの病院を紹介してもらおうと次のことを考えていた。
【続く】


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バリでジャランジャラン! [バリ]


雨が降ってきたとする。都会の空の下、出かけた途中でもし雨が降ってきたとしたら、急いでいなくても一目散に近くの駅まで駆け出すに違いない。いや、いつも慌ただしく時間に追われて仕事をしているデザイン屋にとって、雨など降っていなくても駆け出している毎日だ。
これがバリでは、軒先に身を隠しながら、水溜まりに叩きつける雨粒の波紋が幾重にも重なり合う美しい抽象模様をキャンバスを見つめるように穏やかに眺め、雨宿りのつもりが雨上がりを待つというより、時間がたつのさえ忘れてさせてくれる…。
そんなとこがきっとバリの良さなのかもしれない。
もうすぐ梅雨、子供の頃は雨だってもっと楽しめた筈。子供の気分になって、日本のどこかでバリでのスコールを体感してみよーっと!

バリの雨

ベモを待っていると、にわかに大粒の雨が落ちてきた。
くぼみのある土の路はまたたく間にいくつもの水溜まりができる。
民芸品屋の軒先に身を隠しながら
やけに穏やかに水溜まりを見つめる自分がいた。
水溜まりに叩きつける雨粒の波紋が幾重にも重なりあい
美しい抽象模様を描き出している。
雨宿りのつもりが雨上がりを待つというより
水溜まりのキャンバスを見つめることが
何かの目的でもあるかのように感じられる。
少し小降りになってきた。
波紋は小さくなりヤシの木が揺らぎながらもくっきりと現れた。
どの位経過したのだろうか。
かなりの時間が過ぎたようでもありほんの一瞬のことのようでもある。
これが東京の空の下ならとっくに駆け出していただろう。
水溜まりの水面を逆さのベモが数台通り過ぎて行った。
いつしか聞き慣れた雨音に変わって
聞き慣れない異国語の男達の小声や
女の笑い声が心地よく辺りに響いていた。
水溜まりにはほんの少し青空がのぞきはじめている。
さしたるあてもないバリの空の下
最後の一滴が水面に吸い込まれるのを見届けた。


ゆったりした時間が流れるバリ! [バリ]


今から17、8年前に初めてバリを訪れて以来、これまでに十数回行っているだろうか。デザインという仕事がら日々時間や情報に追われてしまう。それを払拭してくれるところがバリという土地柄で、自分にとってリラックスできる大切な場所のようだ。当時のデザイン屋が感じた、まだまだ純粋な詩を一遍。

我が至福のバリへ

雨期を終えたばかりの四月のさわやかな風と、
やはり日中は強烈な日差しを満身に感じた時、
心身とも肌合いの良さをしみじみ想い、
何故にバリなのかとビーチサイドに腰をおろし、
高くそびゆるヤシの木々を眺むると、
ふと、子供の頃にヤシの木が居並ぶ脇にオアシスがあるという光景の
ステンドグラスを創ったことが頭を過り、
これはきっと何かの因果に相違ないと一つの確信を新たに得た気分が
何とも自分を至福の気分にさせてくれ、
直後には、亡き父がそのステンドグラスを狭い部屋に飾り、
『BARに行かんでもいい』とグラスを傾ける
うれしそうな顔が脳裏によみがえると
今の自身の至福をバリの空へ向かって父と母に祈る自分が
何とも単純なのだろうかと想いの後は、
神々の島で、全ての思惑、私欲を拭いさりたい気持ちにかられ、
デッキチェアーにまたがり瞼を閉じしばしの間、瞑想にふける自分に
またまた短絡的だとせせら笑うもう一人が心の奥底で顔を出すのをこらえつつ、
どのくらい半暗闇を彷徨ったのだろうか、瞼をうっすら開けてみると
焼け付くような白い光の直撃から少しずつあたりの風景が戻り始めると、
かなた向こうから懸命に手を振っている少女、
それは確かに二度目のバリで友達の約束を交わした
一人のバリニーズ、スッサーナの姿。


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