中村豊陶展と横浜赤レンガ! [カルチャー]
郷里福井の知人の陶芸家が、横浜高島屋で個展を開くという。
その個展を見に金曜の午後、友人H・T氏とともに渋谷から東横線で横浜へ。
「白い唐草の姿」中村豊陶展はその題目通り、品格を感じる白肌がなんとも斬新、
使い道に捕らわれないオブジェとも思えるような作品が並ぶ。
久しぶりに会う氏は変わらず創作意欲を滾らせ、一つ一つ丁寧に作品の説明をしてくれる。
「白い唐草の姿」中村豊陶展
横浜高島屋7F美術画廊 11月19日〜25日(火)迄 AM10〜PM7:30 最終日〜PM4
写真を撮らせてもらい、しばらく雑談をし会場をあとに。
面白い作品、気さくな陶芸家です。興味のある方は是非足をお運びください。
折角、横浜まで来たのだからと、みなとみらい線で逆方向の馬車道駅下車。
H・T氏と赤レンガ、大さん橋周辺を散歩することに。
赤レンガ倉庫の脇にある、『海上保安資料館横浜館・工作船展示館』を見学。
平成13年に発生した、北朝鮮工作船事件にかかる工作船や回収物が展示されていた。
赤レンガ内をぶらぶらした後、大さん橋へ向かう。
大さん橋の板張りの床は歩いていても気持ちがいいものだ。
大さん橋ロビー内のカフェで横浜港を見ながらコーヒーブレイク。
ウィークデーの午後、仕事を忘れ久々の横浜でのんびり半日を過ごす。
まっ、たまにはいいか!
『横浜高島屋』
http://www.takashimaya.co.jp/yokohama/event3/index.html
『海上保安庁』
http://www.kaiho.mlit.go.jp/
Tokyo Designers Week 2008! [カルチャー]
休みの日に、よりによって出かけたところが毎度仕事場の青山。
目的は『Tokyo Designers Week 2008』というデザインをキーワードにした展示会
の見学。連れの青年H・S君と寄り道し過ぎて既に3時。
会場は銀杏並木正面の神宮外苑。
紅葉時期になると大挙押し寄せるこの銀杏並木は、まだ黄色くなはならんぞと言わんばかりに最後の青さを誇示している。
神宮外苑グランドを利用した特設会場は、かなりの人出。当日券売場は長蛇の列。
100% Designをテーマに、国内外のインテリヤ関連企業のプロダクトデザインが並ぶ。
学生の参加も含めて、創造を超えるもの、超えないもの等々、様々なデザインや提案がブース毎に展示されている。
難を言えば、入場料を2,500円もとるのだから、主催者側の全体的な展示プランと設計に工夫がほしいものだ。
もう一点、この100% Designに食品関連企業の参加を促せばともっと興味深く面白くなるように思うのだが・・・。
あー、歩き疲れて、会場をあとに。
今日の青山・ギャラリーと絵本! [カルチャー]
雲一つ無い晴天。
空気も清々しい。
仕事のことなど忘れたい好天気。
こんな日は・・・。
ランチタイムより少し早めに事務所を出て、近所を散歩。
目を凝らせば、秋を感じるいろんなものが飛び込んでくる。
ランチの帰り、イラスト専門の『ギャラリーハウスMAYA』へ。
100%ペーパーによる立体イラストの作品を展示する、
秋山美歩個展(11月1日迄)を開催中。
ペーパーだけでよくぞこんなに大きな立体をと思う面白い作品が並ぶ。
クオリティー、感性も良く、まだ若いクリエーターだが将来有望。
そのあと立ち寄った洋書店Shelfで“Cookie Count”という立体絵本を購入。
クッキーをテーマにした、これも面白い立体デザインの絵本。
たまには絵本もいいものだ。
『ギャラリーハウスMAYA』
http://www.gallery-h-maya.com/
『Shelf』
http://www.shelf.ne.jp/
清澄庭園と深川めし! [カルチャー]
このところ、休みの日は何故か植物観賞が続いていたのだが、
今回もまたまた近くの庭園へ出かけることに。
我が家から都営地下鉄を乗り継ぎ、30分もかからないところにある『清澄庭園』へ。
この庭園の特色は、大きな池泉を中央に、周囲には樹木と全国の名石が配される。
向島百花園のような草花は比較的少ない。
池や石の風情を楽しむには絶好の庭園だが、
植物を楽しもうと思う分には少し物足りなさを感じるかもしれない。
庭園の木々はさほど秋の気配を感じさせてはいない。
池では、多くの亀、鯉、鴨らが生息、時には優雅に、時には熾烈に、時にはかわいく、
それらの動きは見る側を和ませている。
古池や 蛙飛びこむ 水の音 芭蕉
鯉鴨ら 餌奪り競う 紅葉池 デザイン屋
ゆっくり池周辺の小道をを回遊したあと、隣にある清澄公園も散策。
公園の木々の方が紅葉を感じさせていた。
午後1時過ぎ、深川といえば深川めし。
清澄庭園からすぐ近く、深川江戸資料館通りにある『深川宿』に向かう。
深川宿の前では順番待ちするお客が数人。
数分待ちで狭い店内へ、でも旨ーい深川めしを堪能することができた。
小さな秋を、見る、嗅ぐ、聞く、触れる、感じる、歩く、食べる、おーいに満足。
向島百花園! [カルチャー]
この日もいい天気。
そうだ、和の植物観賞に『向島百花園』へ行こうということに。
浅草から東武伊勢崎線東向島駅まで行き、歩く手もあるのだが・・・。
そこで、我が家の前から都営バスに乗り、先ず500円の1日乗車券を購入。
都営バスを3回乗り継ぎ(西葛西・亀戸)、向島百花園前まで全てバス利用で行くことに。
乗り継いだ3ラインとも運行間隔は10〜15分程度で、タイムロスもさほど無し。
目的地まで3回乗り継ぎは初めての体験、乗客も意外に少ない。
走行コース含めてハトバスにでも乗ったような何か新鮮さを感じる。
向島百花園のほぼ真ん前にバス停。
百花園入口前では、屋台で売るわらびもちにつられていきなりおやつ。
並んで待つかいあって、わらびもち、きなこ共に旨かった。
園内は好天気もあってかそこそこの人出。
広くない園内には所狭しと日本独特の植物が繁っている。
秋の七草、萩(はぎ)、尾花(おばな・ススキのこと)、葛(くず)、女郎花(おみなえし)、藤袴(ふじばかま)、桔梗(ききょう)、撫子(なでしこ)を始め、気になった花はホトトギス、ヤマジノホトトギス、藤袴、仙人草、品のある香りのするヒイラギ木犀等々。
萩のトンネルも趣あり。
しら露もこぼさぬ萩のうねりかな 芭蕉
一つ家に遊女も寝たり萩と月 芭蕉
藤棚の下を陣取って、ここでも持参のおにぎりランチ。
多くの草花に囲まれておにぎりも旨く気分爽快。
ランチの後も再度園内を回って植物観賞。
この百花園は、日本の古典に詠まれている有名な植物が多く、唯一現代に残る江戸時代の花園という。
帰りも往き同様、都営バスを3回乗り継ぎ帰路へ。
計1,200円のバス代が500円の1日乗車券の利用で一人700円、
二人だから1,400円のお得と相成った。
※日本コンシェルジュのS・Kさん、いつも新春にいただく向島百花園の“七草籠”ありがとう。
来年も期待しておりまーす。
『向島百花園』
http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index032.html
花の美術館といなげの浜! [カルチャー]
秋晴れも爽やかな休みの一日、目的を定めて私にしては珍しく朝9時過ぎに出発。
先ずバスで葛西臨海公園駅へ、そこからJR京葉線で浦安、幕張を過ぎ稲毛海岸駅で下車。
この日、向かったところは千葉『花の美術館』と『いなげの浜』。
往きはバスで海浜公園入口まで。
花の美術館の前庭は今が盛りのコスモスをメインに様々な種類の花壇が並ぶ。
円形の温室には熱帯・亜熱帯植物、周囲の庭々の植物を合わせると920種類近く、
約74,000株が栽培されているという。
しっかり整備された庭作りと花々は見ごたえ十分。
花の名は詳しくないが、いろんな花の美しさと面白さを堪能。
館内では絵画など様々な企画展が開催、展示設備も充実している。
花の美術館を出て、広大な『稲毛海浜公園』を散策。
大きな池の周辺では、多くのファミリーが楽しそうに弁当を広げている。
公園を抜けると、潮干狩りでも有名ないなげの浜が広がる。
砂浜を散歩しながら、二人して童心に帰ったように貝殻拾い。
公園に戻って、持参のおにぎりでランチタイム。
再度、公園を散策して帰りは稲毛海岸駅までブラブラ歩くことに。
帰り道、このエリアなんともたくさんの住宅やマンションが整然と並んでいることに驚く。
家に戻ったのはまだ夕刻前、いろんな面で早く出かけるのはいいことだと実感。
よーし、明日体育の日も出かけるぞ。
『花の美術館』
http://floral-museum.jp/
『稲毛海浜公園』
http://www.city.chiba.jp/toshi/koenryokuchi/kanri/mihama/inagekaihinkoen.html
http://mbaytown.hp.infoseek.co.jp/chiba/inahama.htm
『いなげの浜』
奏楽堂と上野動物園! [カルチャー]
娘が何を思ったのか「二人で行っておいでよ」と手渡されたのが、上野動物園のチケット。
近くの格安チケット屋さんでわざわざ買ってきたという。
折角の好意を無駄にもできぬと、日曜の午後先ずは上野公園へ。
見たいと思う美術展の看板を尻目に、このまま動物園へ直行するのもなんだなーと公園内を抜け、『旧東京音楽学校奏楽堂』に向かう。
途中、公園内の木々の間に新しく設置されたキリンのオブジェ。
この奏楽堂では毎日曜の2回、ミニコンサートが開催される。
涼しい場内で、この日の演目バッハのヴァイオリンとチェンバロの音色を堪能。
クラシックはさっぱりわからないが、終演頃には心穏やか、よく効いたエアコンで身体の火照りも冷めたところで動物園へと向かう。
3時前の『上野動物園』は結構な人出。
ウォーキングも意識して、東園から西園を一通り巡る。
この日の収穫は、なんといっても上野動物園の象は芸ができることを知ったことか。
4時過ぎ頃、象達が象舎へ戻る前に飼育員が登場。先ずは指示されるままに大きな体を横にして砂落とし、足の裏も差しだして隅々までホウキできれいされる。気持ちよさそうな表情。
4頭の象の砂落としが終わると、4頭がキチンと並んでそれぞれが鼻と尾を繋ぎあい象舎へと行進しながら入っていく。
なんともかわいい光景。
西園を見ての帰り際、不忍池の蓮の花は終わりほとんどが実になっていた。
不忍池周辺をもう少し歩こうと思っていると雨がポツポツ、遠くでは雷、急いで帰路へ。
溜まっていたストレスが少し解放できた1日となった!
※このところ、なにかとバタバタしており、
皆様のところへ余り訪問できずに失礼しております。
“ゆとり”ができ次第伺いますのでご容赦いただけますことを。
『旧東京音楽学校奏楽堂』
http://www.taitocity.net/taito/sougakudou/
『上野動物園』
http://www.tokyo-zoo.net/zoo/ueno/
表参道とステンドグラス! [カルチャー]
私の知人に神宮前で、ステンドグラスの工房とステンド教室を主宰している人がいる。
工房のメイン業務は住宅や施設など住空間用のオリジナルデザインによるステンドグラスの創作。
一頃は街中でステンド教室を見かけることはあったが、最近は余り見かけなくなった。
自分の手で作ってみたいという人が少なくなったのか、それともアジアン雑貨店などでステンド製品が安く手に入るからなのか。それとも…。
『璃房(リボウ)ステンドグラス』の主宰五味氏はまだ若いのに、ステンドグラス制作に氏独特の拘りを持って、その普及の一環として教室まで開いているのだが、その創作意欲と情熱には敬服してしまう。
その人柄の良さもあって、教室は盛況、生徒さんは女性が多いとか。
そのステンド教室の作品展が19日より表参道の交差点すぐ近くのギャラリーで開催。
璃房(リボウ)ステンドグラス 第5回作品展(入場無料)
8月19〜24日 アートスペース リビーナ(表参道ビル4F)TEL.3401-2242
璃房ステンドグラス TEL.5410-0724
http://www.e-ribo.com
今日も欅並木の表参道は大勢の人々が行き交っていた。
アートスペース リビーナは表参道のA3出口を出てすぐのところ。
4Fのギャラリー内に入ると、やや暗めにしたスペースには様々なステンドの作品群が並ぶ。
窓用の装飾ステンド、明かりを仕込んだスタンドやペンダント、ステンドオブジェや小物など、カラーガラス特有の色合いの力作が競い合う。
白壁には、カラーガラスの幻想的な色合いが映し出され、なんともロマンチック!
主宰の五味氏は見学者に質問されて“ステンドの照明スタンド”の作り方を丁寧に説明していた。
ステンドグラス、ハンドメイドに興味のある方は是非お越しを。
上野の森美術館とよしあき・ギャラリーさん! [カルチャー]
ブログでご縁のある『よしあき・ギャラリー』さん。ブログで紹介されるよしあきさんの数々の絵画は以前より興味があった。
よしあきさんのブログ上で、第21回上野の森美術館 “日本の自然を描く展” に入選・展示されていることを知り、仕事の合間に上野公園へと向かう。
公園内の美術館では、現在 “コロー 光と追憶の変奏曲” や “対決 巨匠たちの日本美術” 等が開催されていることもあってか、公園内は予想以上の人出。
園内の数ある美術館の中でも、上野の森美術館はJR上野駅公園口からすぐ近くのところ。
会場へ入り一通り見学。公募規定が8〜10号ということらしく小品がぎっしり展示。作品に興味のあるもの、無いものがアトランダムに並んでいるときは、同じ大きさの作品が並んでいるのは、鑑賞しやすい(パスしやすい)ものだということをあらためて再認識。(興味のない作品が大小入り交じって並ぶと見ていて結構疲れます!)
この展覧会は、24日までに4回の作品入れ替えがあるというから、かなりの展示総数のよう。よしあきさんの作品展示は9日迄。
オンシジウム:よしあき・絵画便り
http://yoshiaki-mizue.blog.so-net.ne.jp/2008-08-04
目的の『よしあき・ギャラリー』さんの作品を発見、原画はブログで感じる通りの仕上り。
構図の巧みさと味わい深い表現力のなかにある優しさが感じとれ、この作品群のなかにおいてかなりの優秀な作品だと私は思う。
見終わって、展示室中央のベンチに座っていると、
隣に座ってる方が、もしや『よしあき・ギャラリー』さんではないかとの予感。
早速、声をかけさせていただくと、まさしくご本人でした。
館内のカフェでコーヒーを飲みながら絵画談義や雑談を。
絵とブログから感じられる通りの誠実そうなお人柄。
よしあき・ギャラリーさん、お忙しいのにいい一時どうもありがとうございました。
今後の作品制作、期待しておりまーす!
Google Mapのストリートビューは凄い!
Google Map上で、街並の写真が目線で360度立体的に見れるという『ストリートビュー』は結構な優れものと感じる。
今月5日から始まったこの機能、人物なども写り肖像権侵害などの問題も出始めているものの、よくぞこれだけの写真を撮ってこの仕組みを作り上げたものだと思うほどの出来栄え。
私としてはGoogle Earthスタートの時以上の驚き。
この機能対応はまだ日本国内は12都市のみだが、使用無料でこの凄さ、必見の価値あり。
ソネブロの皆さんは情報取得が早い方が多いのですが、まだの方は是非お試しを!
『上野の森美術館』
http://www.ueno-mori.org/
『よしあき・ギャラリー』さん
http://yoshiaki-mizue.blog.so-net.ne.jp/
『Google Map』
http://local.google.co.jp/
未来館と船の科学館 [カルチャー]
3連休ラストの“海の日”も猛暑日、海の日ゆえ近場で海が見えて退屈せずにウォーキングができそうなところ、かつ人が少なそうなところを目指して…。
向かったのは、都営新宿線森下から深川バス(土・日・祭のみ)でお台場の『未来館』前へ。
未来館周辺には『船の科学館』や大江戸温泉があるが、この辺り通りを歩く人はいたって少ないところ。
ちょうど、未来館の招待券を協賛企業でもあるリコー販売の営業さんからいただいていたこともあり、ここの見学と船の科学館周辺を散策することに。
先ずは、未来館へ入館。中に入ると子供達含めて結構な人で賑わっている。
「宇宙、地球、人間を科学技術という視点で捉える」という面白そうなテーマの展示をしているここ『未来館』。
3Fと5Fの常設展示場では、超電導の実演、様々なロボットの展示やホンダのアシモ君の実演、潜水艇や宇宙ステーション等々、見学していても実にワクワクしてくる。
こういうものに余り関心を示さない同伴の妻も興味津々の様子。
人間をテーマに、人体のこと、医学のこと、DNA解説と実験など、人体について興味深く考えさせてくれる展示内容。人間の脳の模型を分解する子供や、モニターを見ながらロボットアーム操作で手術体験する子供、また地球環境問題の展示を真剣に見入る子供たち、きっと未来の優秀な科学者や博士が生まれてくることだろう。
残念だったのは、7FにあるGAIAというプラネタリウムが見れるシアター。予約が一杯で見れずじまい。次回はここをメインに訪れるか。
科学未来館を出て、歩く人影も少ない周辺をブラブラしながら『船の科学館』へ。
このあたりフジテレビ周辺とは違って、散歩するには穴場です。
ここの施設の一つでもある流れるプールは人で一杯。残念ながら30年以上続いているこのプールは今夏で閉鎖するという告知が。そういえば都内のプールは年ごとに減少傾向、小さな子を持つ親にとっては夏休み中の深刻な問題かも。
ここの岸壁には、南極観測船“宗谷”と青函連絡船“羊蹄丸”を無料で展示公開している。羊蹄丸の操舵室では、当時の乗員が事細かに説明。船内には青森駅前の街並の再現を始め様々なものが展示されている。
海の日、海の匂いが漂うなかで、ウォーキングしながらいろんな勉強をした一日だった。
『日本科学未来館』
http://www.miraikan.jst.go.jp/
『船の科学館』
http://www.funenokagakukan.or.jp/
稲田直治写真展 キャノンギャラリー銀座! [カルチャー]
この日の都心は今夏一番の暑さだとか。
仕事関係の友人S・S氏の友人の写真展が開かれているからと、連れ立って銀座へ向かう。
金曜正午の銀座、真上の太陽からも歩くアスファルトからも容赦なく熱気が襲う。
私は絵画やイラスト展を見る機会は多いが、何故か写真展は余り会場まで足を運ぶ機会が少ない。というのも写真の場合ディテールがあるわけではないので、どうしても出版物やネットで見ればいいと感じてしまうからだろう。
この日の写真展は“キャノンギャラリー 銀座”で開催されている『稲田直治写真展 癒しのシルエット −ケンタッキーサラブレッドの朝− 』。
S・S氏から稲田氏を紹介してもらったあと、じっくり鑑賞。結構しっかりした体格の人物、一点一点丁寧に説明をしていただく。
1年かけて数回にわたる渡米、全180日間の滞在で四季折々のケンタッキーのサラブレッドの姿を追いかけたという。
ケンタッキーの羨ましいほどに味わい深く美しい自然環境と美しいサラブレッドのなんとも絶妙なコンビネーション、刻一刻と変化する自然と馬の動きの狭間の僅かなタイミングを優しく清らかに捕らえ、まさしく見る側に癒しと感動を与えてくれる作品群が並ぶ。
作品の一点一点がプリントからもその場にいるかのような臨場感を感じさせる作品、つくづく会場に来て良かったと思うほどだ。
今年5月、ケンタッキーダービーのゴール前の写真も必見の価値あり!
スタンドに立ち上がる幾千以上の一人一人の姿や表情が鮮明に映しだされ、ゴール瞬間の地鳴りと歓声が響いてくる写真だった。
因に、JRA(日本中央競馬会)のコマーシャル、タレントを使う意図はわかるが、もっとこういう写真を使ってほしいものだ。
私はこのブログではまだ一度も書いたことはないが、若い頃から大の“競馬ファン”でもある。
競馬ファンの大抵は、馬券ファン、血統ファン、サラブレッドの走る雄姿ファンは多いが、牧場で鞍を着けない馬の美しさに関心を持つファンはそんなに多くないような気がする。
しかし、競馬ファンの方もそうでない方もこの写真を見る多くの人が、サラブレッドのリラックスした優雅な美しさに改めて驚き、稲田氏の撮る女性的な優しささえ感じるケンタッキー・サラブレッドと自然のハーモーニーに圧倒されるに違いない。
プロカメラマンではなく定年退職後、60歳にして今回が写真界にデビューという写真家稲田氏の感性と優しさ、そしてチャレンジ精神に感服すると同時に、氏の写真をもっと見てみたいという思いがつのる。
氏の了解を得て、ブログ用に写真を撮らせていただくことに。バカデジの複写では到底伝わりようがないのでご容赦を。銀座では24日〜30日迄、是非とも会場まで足をお運びください!
くそ暑い日、青山から銀座まで見に行ったかいのある、いろんな衝撃を感じた稲田直治氏の写真展だった。
『稲田直治写真展』CANON GALLERY 展示スケジュール
●銀座:7月24(木)〜30日(水)
●梅田:8月21(木)〜27日(水)
●札幌:9月16(火)〜26日(金)
●仙台:10月20(月)〜31日(金)
『キャノンギャラリー銀座』
http://cweb.canon.jp/gallery/ginza/index.html
東京都現代美術館と木場公園! [カルチャー]
紫陽花が不似合いなほどの強い陽射しの休日、散歩がてらに都営新宿線菊川駅から歩いて『東京都現代美術館』へ、ここは今年3回目だ。
開催中の企画展は『大岩オスカール』と『屋上庭園』の二つと、「トーキョーワンダーウォール公募2008」入選作品展だった。
二つともやや地味な企画展なのか、お客さんは本当にまばら。7月6日まで開催して大丈夫かと心配してしまう。
私の感想はといえば、アートを見るというのは多かれ少なかれ刺激は得られるものだが、今回の企画展は多少の刺激だけ、さほどの感動を残すものではなかった!
しかし、デザインという仕事は決してアート性がメインのものでは無いので、純粋アートを見た後は毎度、純粋アートもしてみたい、浸りたいという気持ちにかられてしまうのだが…。
気持ちだけー、情けないことに、なかなかこのことへの時間が取れない私なのでありまーす!
常設展での岡本太郎《明日の神話》の特別公開は6月29日(日)迄。
この常設展を6月22日のみ、無料で公開するとか。まだの方は是非この機会に!
美術館を出て、隣にある『木場公園』をブラブラ散策…。
木場公園の総面積は24.2ha、もともとあった貯木場が新木場へ移転したため、その跡地を利用して造られたもの。
結構大きな公園、ネタもたくさん、今度じっくり紹介しよーっと!
『東京都現代美術館』
http://www.mot-art-museum.jp/
『木場公園』
http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index020.html
青山の花とイベント(RICOH)の花! [カルチャー]
有楽町に向かうため、事務所から東京メトロ銀座線外苑前駅へ向かう途中、道路に顔を出す人様の庭先の花をパチリ。この時期、思わぬところで思いもよらぬきれいな花や、ちょっと気になる花々に出くわすもの。
美しい花や珍しい花に出会うというのは、その日の気分がいいもんだ。
珍しく感じたのが、サルスベリのような木に、白い椿のような花というか和紙のようなはなびらが開くこの植物、一体なんというのでしょう?ご存知の方、教えてください!
この日向かったところは、JR有楽町駅近くにある久しぶりの東京国際フォーラム。
最近、イベントで出向くところといえばお台場のビッグサイトがほとんどだ。
ここで開催された、RICOHの“Value Presentation 2008”というオフィス改革や業務改革ソリューションを提案するイベントに見学参加する。
自社製品や提携製品の展示だけではなく、オフィスワークスタイルの細部にわたる変革のソリューションを公開していて、いろんな面で勉強になる。
加えて、イベントの花といえばやはりコンパニオン、そして著名人のセミナーかも。
入口の最初のブースでは、美しいイベントコンパニオンさんが大きなスクリーンを前に笑顔で説明の真最中。
この時、特別参加したセミナーはキャスターでもある福島敦子さんの“未来を切り拓く経営者たち”を聴講。
福島さんが過去に取材したトップ企業の経営者の事例をもとに、いま求められる企業の在り方や具体的手段を女性キャスターゆえの聴きやすいしゃべりで講演。
自身のアンチ巨人を話すことで聴く側に敢えて一歩引かせておいて、自分の妹がイチローの奥さんという間柄を紹介し、彼の努力についての語りを引きつけるなんてところはさすがお話し上手の感。なかなかわかりやすくいい講演でした。
見学を終え、旧知のリコーの営業さんたちとお茶をしながら談笑。
最近、セミナーに出席する機会は余りなかったのだが、たまにはいいもんだと感心しながら会場を後に。隣にあるビッグカメラをちと覗いたあと、夕刻の有楽町を一人ブラブラする。
リコーさん、担当営業さん、時間の無駄ではありませんでした、どうもありがとう!
『リコー販売株式会社』
http://www.r-hanbai.ricoh.co.jp/
青山の旬の花々とArt やさい畑! [カルチャー]
6月2日、気象庁発表によると、近畿や東海、関東甲信地方でも梅雨入りしたとか。
5月からさほどの好天にも恵まれず、結局はだらだらと梅雨入りしてしまった感じのようだ。
この時期、青山界隈の道路脇や裏路地、団地、人様の庭先には紫陽花を筆頭にいろんな花々が目を楽しませてくれる。
青山通り近くの、特に昔からある団地の庭先には、様々なかわいい花々や野菜群が元気に育ち、ブラブラ見て歩くだけでも結構楽しめる、この場所は私のお気に入りの散歩道。
よくよく見ていると、えーこんな花もあるんだ、なんてこともしばしば。
例えばこの写真のなかの、雄しべ・雌しべの妙に長い山吹色の花の名、なんというのでしょう、もう一つ紅色の粒々の花も、ご存知の方教えてください。
青山のキラー通り(外苑西通り)にある“ワタリウム美術館”では、いま『ファブリス・イベール たねを育てる展』を開催、同時に『Art で街をやさい畑にする Project』というイベントを8月31日まで開催している。
公共の道端や空き地をも利用し、野菜の種をまき、トマトやきゅうり、かぼちゃ、とうがらしを育てるというものらしい。
目的はアートなのか、野菜なのか、畑創りなのか、エコなのか、育てることなのかはよくわからないが、こういう場所での実施は面白いようでもあり、無理があるようでもあり、いやはやなんとも…。
只今、こんなこともやっている青山なのです。
誰でも参加できる Art イベントのようだが、いまある道路脇や人様の庭先の草花を、愛情深く鑑賞し見守るというアクションだけでも十分なような気がしないでもない…。
気になる方は散歩がてら、お出かけくださーい!
『ワタリウム美術館』
http://www.watarium.co.jp
四谷ひろばで活版フェスタ! [カルチャー]
旧四谷第4小学校がこの4月より『四谷ひろば』として生まれ変わっていることを最近知った。
ここには、CCAAアートプラザ、東京おもちゃ美術館と地域ひろばの三つの団体が協働しているという。東京のど真中で閉校した小学校の再利用とは少し驚き!
この“CCAAアートプラザ”で5月12日まで開催されている『活版フェスタ2008』というイベントに知り合いのイラストレーターT・Aさんが参加していることもあり、事務所のスタッフとともに覗いてみることに。
丸ノ内線四谷三丁目駅から徒歩7分。外観も室内もまさしく小学校。なにか懐かしさを感じる。
印刷技術としては一昔前の手法となった「活版印刷」という技法。その素朴感のある味わいが最近見直されてきているという。
活版印刷による絵や文字の良さを多くの人に再認識してもらおうと、T・Aさんの活版で再現したイラストなど、様々なサンプリングをはじめ、印刷のワークショップも開催。自分で活字を組んで印刷もさせてくれる。
T・Aさんのイラストは彼女のもともとのタッチも相まって、活版技法にも相性ヨシ!
これまでの近代印刷は、活版印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、その工程には活字組版や凸版腐食、写植版下や製版などと手間ひまかかるプロセスのもと印刷物として仕上げられたものだ。
【活版印刷】凸部分にインクを付着させるもので、木版やゴム版と同様。
【グラビア印刷】凹部分にインクを沈めるもので、濃淡は凹の深さ(インク量)で調整。
【オフセット印刷】平版印刷の一つで、水と油の反撥作用の利用によるもの(印字部分が親油性で油性インクを付着)、濃淡は網点の密度で調整。
(デザインという仕事柄、印刷のことも少し言えちゃってます!)
しかし、最近ではパソコンデータからダイレクトに印刷まで出来る時代、質の高い再現性は望めるが、偶然の味わいや質感は求めようがない。
そんな時代ゆえに、昔の技法が今また見直されようとしているのかもしれない。
私がデザイン業界に入った頃は、新聞の広告制作時にデザイン・版下制作したあと、製版から“亜鉛凸版”にまでして入稿したものだ。(この業界ではない方はわかりにくいですね!)
私としては、小学校もこのイベントも一挙にタイムスリップした感じだった。
入場無料。5月2〜12日迄。
階上にある常設の“東京おもちゃ美術館”(入場料700円)はまた次回の機会に見ることに。
『四谷ひろば』
http://www.yotsuya-hiroba.jp/index1.html
『たなか鮎子』のイラストレーション
http://www.sakanaweb.com/
今年初美術館は東京都現代美術館! [カルチャー]
余りにも寒かったので、日曜に行こうと思って行かなかった『東京都現代美術館』の企画展鑑賞を、14日の成人の日に決行。
この日も寒かったものの、都営新宿線菊川駅からテクテク歩いて東京都現代美術館へ。
この美術館は、延床面積33,515平方mという日本最大の美術館建築で、広い展示スペースを誇り、エントランスの設計も面白い。設計は柳沢孝彦氏。美術館の屋外周りも雰囲気良く設計され、屋外に展示されている作品は隣接する木場公園とも違和感なくマッチしていて、公園で遊んでいる子供たちが食い入るように眺めている光景をよく見かけることも。展示スペース以外は、館内の図書室やレストラン、カフェ、売店、屋外作品などは無料で利用・鑑賞できる。
この日は、昨年10月から開催されていた企画展『SPACA FOR YOUR FUTURE アートとデザインの遺伝子を組み替える』(今月20日で終了)を鑑賞する。
今年初の美術館だが、作品を鑑賞して創作意欲の刺激は受けるものの、見た総合印象としては「ウーン!」という感じか。タイトルに“遺伝子を組み替える”とまであるので、私はかなりの期待をしていたのだが、ハッとさせられるような作品が少なかったような印象を受けた。(間もなく終了だからまっいいか!)
次回、2月9日からの企画展は『MOTアニュアル2008 解きほぐすとき』。“自分なりの価値判断のもとで、あたり前と思っていた世界を解きほぐすとき、いつもとほんの少し違う何かが見えてくるかもしれない”ということがテーマのようだ。
次回を期待しつつ、地下から屋外へ。美術館敷地内の屋外作品をブラブラ鑑賞、三つのアクリルのボックスがあって、中に入ると三つとも香りの違う新鮮な空気、この香り付空気を持ち帰れるように小さなアクリルケースが用意(無料)されているという遊び心が面白かった!是非お試しを!
『東京都現代美術館』
http://www.mot-art-museum.jp/
原宿とお台場のデザイン・フェスタ! [カルチャー]
建物全体がアートしているギャラリー。ここは原宿にあるデザイン・フェスタ・ギャラリーというところ。
お台場の東京ビッグサイト(東京国際展示場)で度々開催されている、若者のアートの発表の場ともなっている、アートイベント『デザイン・フェスタ』の本拠地でもある。
このデザイン・フェスタ・ギャラリー内には幾つもの展示スペースがあり、イラストレーターをはじめ、あらゆるジャンルのアーティストの作品を展示・販売している。ユニークで楽しいギャラリーだ。
ところで、この11月17・18日にやはり東京ビッグサイトで『第26回デザイン・フェスタ』が開催される。参加するほとんが一般アマチュア、大きな会場にはそれぞれ自分のブースが区切られ、イラストや絵画や写真、ファッションやクラフト、ミュージック等々を展示・販売、安い参加費で誰でも参加できるというアートイベントだ。見学者の入場料は当日1000円。
以前、私の息子もここで自分の音楽を発表していたときがあった。
ある知り合いの青年は、前回よりポエムを展示、今回も出品するとか。
このイベント、若い人達には随分と浸透してきたように思う。入場者も若い人は多いのだが、まだまだ宣伝も足りないのか、幅広い層にまでは及んでいないのが残念。アート系やファッション系の面白いものが安く展示・販売されていて、結構楽しめるイベントだ。
そして、より多くのプロや企業サイドの方々が足を運び、素質のある若者を発掘し育てるというような仲介の場にもなればいいと思うのだが。
アマチュア・クリエーターが一生懸命に接客、ニコニコ説明している様子はなんともけなげ、応援もしたくなる。
若いクリエーターに刺激をもらいに、今週末、天気が良ければ行ってみるか!
『デザイン・フェスタ』
http://www.designfesta.com/index.html
オーケストラによる現代音楽を鑑賞! [カルチャー]
芸術の秋、友人のT・H氏に誘われて、大きなホールでオーケストラを鑑賞することに。私は美術館やギャラリーにはよく足を運ぶが、音楽系は自ら行くことはほとんど無い。
一年前に亡くなった私の尊敬する先輩友人のA・Mさんに、クラシックコンサートに連れていってもらうことがあったが、心地よく居眠りしていたのを思いだす。ただ一度、その人と一緒にオーディオ評論家の自宅へ連れ立ったことがあった。部屋に入るとすごいオーディオ装置が。当時、最先端の8チャンネル・サラウンド、そこで聴かされた、たしかモーツァルトだった思うが、その響きと楽曲の感動はいまだに忘れられない。オーディオ装置が優れていると、こんなにも臨場感があるものだと思い知らされた。残念ながら音楽には特に無知ゆえ、曲目が思い出せない。
今回行ったところは、池袋にある東京芸術劇場大ホール。そのタイトルは『オーケストラ・プロジェクト2007 現代音楽1世紀—未来への展望—』というものだった。4つの楽曲はいずれも初演。オーケストラの指揮は全て飯森範親。オーケストラが整い、指揮者が登場すると、亀の首が伸びるかのごとく興味津々。クラシックの現代音楽なんて、創造つかなかったのだが、聴いてみればそんなに度肝を抜かれるものではなく、自然の音を表現するような曲や、雅楽を組み込んだような曲など、興味深く鑑賞できた。もちろん途中居眠りしていたところも。
オーケストラの指揮者はもちろん、それぞれの楽器奏者の演奏ぶりを見ていても結構面白い。あっ、あそこが吹いてる、今度はあっちが叩いてる、楽器も見たことのないようなものも登場してきて楽しい。
いまどきのライブのように、クラシックの場合も会場内に大きなモニターを用意して、それぞれの奏者のアップや演奏風景を映し出すようにしてもいいと思うのだが。そうすれば、私のような素人がもっと楽しめるようになるのかも。
でも、素人ゆえに、あれだけのオーケストラを目の当たりにすると、できることなら知っているモーツァルトが聴きたかった。
『東京芸術劇場』
http://www.geigeki.jp/
東京デザイナーズウィーク2007と熊野神社! [カルチャー]
今、青山を中心として東京デザイナーズウィーク2007が開催されている。銀杏並木の正面、明治神宮外苑が中央会場になっている。10月31日から始まり11月4日(日)迄。
多くの内外企業が参加、大手から小規模クラスのメーカーのニューデザインの発表や、デザイナーとのコラボレーションによる、試作的な製品や作品を展示、デザインという視点から我々の生活や未来を探ることがテーマのようだ。若手デザイナーやアーティスト、大学や学生も参加して、様々な作品が並ぶ。プロダクト系のデザインが多いが、一般の人でも充分興味を引く内容、面白そうなイベントだ。
小雨のなか会場へ足を運んだのだが、広いスペースには展示内容も豊富、いずれも目を見張るものがばかり、じっくり見るには幾ら時間があっても足りない感じだ。私の好きな照明製品、斬新なものやユニークなデザインの作品がいっぱい。夜には音楽イベントもあり、天気が良ければ1日楽しめそう!
一年を通じて、このような文化系のイベントが多く、またファッションの発信の地ともなる、ここ青山や原宿。
この地で、この界隈の人々とこのような文化的発展を見守るかのように鎮座しているのが、青山熊野神社。地下鉄外苑前駅を出てスタジアム通りの最初の路地を左に入ったところに位置し、ひっそりと穏やかな表情を見せている。
この青山熊野神社、昔は青山総鎮守と仰ぎ奉られていた名残があり、参拝者も多く、今でも青山界隈に生活する人々や企業の氏神様となっている。
『東京デザイナーズウィーク2007』
http://tdw07.excite.co.jp/
岡本太郎『明日の神話』を見る! [カルチャー]
久々に秋晴れの日曜日、木場近くにある東京都現代美術館へ。
岡本太郎の『明日の神話』を見るためだ。この日は次の企画展の準備期間中でもあり、常設展のみの開催だけだからなのか、人はまばら。『明日の神話』をじっくと鑑賞できた。
1968-9年、メキシコシティで建設予定のホテルの壁画として制作されたもの。しかし、そのホテルは経営状況悪化で開業が中断されたため、その壁画も行方不明になっていた。2003年、メキシコシティ郊外の資材置き場で奇跡的に発見されたものの、大きな損傷を受けている状態だったとか。
2005年4月、現地で分解された壁画は日本へ移送され、再生プロジェクトチームにより修復作業の取組みが行われ、2006年6月に作業終了。
私は昨年の汐留での公開を見なかったため、今回の東京都現代美術館で見ることに。絵画として他に類のない大きさを持つ『明日の神話』は常設展示室の3階に堂々と展示されていた。縦5.5m、横30mという超巨大な作品だ。岡本太郎はこれを一人でペインティングしたという。
館内のテレビモニターでは作品の分解、移送、修復状況が映し出されていた。
『明日の神話』は、見る側にまさしく迫力とエネルギーを感じさせる作品だった。
特別公開は、2008年4月13日(日)迄 料金は一般500円
この美術館、上野と違って少し不便なところに立地しているためか、企画展は毎回面白いものを開催しているが、上野の美術館ほどは混み合わない。じっくり美術鑑賞したい方にはお勧めの美術館かも。建物も近代的で、誰でも入れる美術系の図書室などいろいろ施設も充実している。次回の企画展も面白そうだ。
アートとデザインの遺伝子を組み替える http://www.sfyf.jp/
『東京都現代美術館 MOT』
http://www.mot-art-museum.jp