ゆったりした時間が流れるバリ! [バリ]
今から17、8年前に初めてバリを訪れて以来、これまでに十数回行っているだろうか。デザインという仕事がら日々時間や情報に追われてしまう。それを払拭してくれるところがバリという土地柄で、自分にとってリラックスできる大切な場所のようだ。当時のデザイン屋が感じた、まだまだ純粋な詩を一遍。
我が至福のバリへ
雨期を終えたばかりの四月のさわやかな風と、
やはり日中は強烈な日差しを満身に感じた時、
心身とも肌合いの良さをしみじみ想い、
何故にバリなのかとビーチサイドに腰をおろし、
高くそびゆるヤシの木々を眺むると、
ふと、子供の頃にヤシの木が居並ぶ脇にオアシスがあるという光景の
ステンドグラスを創ったことが頭を過り、
これはきっと何かの因果に相違ないと一つの確信を新たに得た気分が
何とも自分を至福の気分にさせてくれ、
直後には、亡き父がそのステンドグラスを狭い部屋に飾り、
『BARに行かんでもいい』とグラスを傾ける
うれしそうな顔が脳裏によみがえると
今の自身の至福をバリの空へ向かって父と母に祈る自分が
何とも単純なのだろうかと想いの後は、
神々の島で、全ての思惑、私欲を拭いさりたい気持ちにかられ、
デッキチェアーにまたがり瞼を閉じしばしの間、瞑想にふける自分に
またまた短絡的だとせせら笑うもう一人が心の奥底で顔を出すのをこらえつつ、
どのくらい半暗闇を彷徨ったのだろうか、瞼をうっすら開けてみると
焼け付くような白い光の直撃から少しずつあたりの風景が戻り始めると、
かなた向こうから懸命に手を振っている少女、
それは確かに二度目のバリで友達の約束を交わした
一人のバリニーズ、スッサーナの姿。
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